設計の池田晃啓です。
過去2回地震に強い家のお話をさせていただきました。
きちんとした地震対策を大切で、地震対策は3種類ありますという話でした。
①耐震 : 建物を頑丈にして地震に耐える方法
②制震 : 地震の揺れのエネルギーを制震装置で吸収させる方法
③免震 : 基礎と建物との間を免震装置で切り離し、そもそも地震の揺れのエネルギーを建物に伝わらないようにする方法
詳しくは前回の記事をご覧ください。
本日は免震のお話をしたいと思います。
免震とは、基礎と建物との間を免震装置で切り離し、
そもそも地震の揺れのエネルギーを建物に伝わらないようにする方法です。
耐震からの揺れの軽減率は90%とも言われています。
積層ゴムを利用するタイプや、ダンパーを利用するタイプなど複数のタイプがあります。
制振装置が揺れを吸収して軽減する効果ですが、
免震装置は、そもそも揺れを建物に伝えないという効果があります。
デメリットは、300万円以上の費用がかかることです。
また液状化する地盤には向かないなどの地盤の制約を受けます。
ただ、最近は液状化する地盤でも対応可能で、地盤改良工事と免震対策を同時に実現できる画期的な工法も登場しています。
スーパージオ工法という工法です。
建物の重さと同じの土を取り除き、そこへスーパージオの材料を敷き詰めて地盤を軽量化します。
その結果として、建物を支える力を保つ置換工法になります。
また、スーパージオ工法は資産売却時に土地を原状回復させることが簡単です。
土地・建物売却等の際に柱状改良や鋼管杭等などの従来の工法だと産業廃棄物を排出し、
処理費用で200〜250万円ほどかかり、不動産価値を下げてしまうことがあります。
しかし、スーパージオ工法は杭を打たない工法ですので、
部材を取り除くだけなので、多大なコストをかける必要がありません。
しかし、耐震・制震・免震の対策だけでは本当に地震に強いとは言えません。
次回は最後に、地震対策と同じかそれ以上に、
地震において非常に重要な要素をご紹介します。