Gハウスの家にエアコンが
何台必要なのか?
科学的根拠をもとに解説します
こんにちは。Gハウスの池田晃啓です。
本日はお客様からよくある質問テーマをもとにご解説します。
「Gハウスさんの家って何畳用のエアコンが何台ぐらい必要ですか?」という質問を良く頂きます。
そもそも前提のお話からしますと、Gハウスの家のコンセプトとして「健康」を最重要視しています。
なぜなら家というものは古来からゆっくり身体を休め、快適にリラックスして過ごすための場所だからです。
Gハウスの家を建てていただくと手に入ること
それは夏も冬も年中、足元から天井まですべての部屋が同じ快適室温をキープ。
かつ空気がとてもきれいな環境です。
冬場だと半袖半ズボンで、羽毛布団や毛布のいらない生活です。
そして、毎月の光熱費を非常に抑えることが可能です。
実測データ
A様邸
坪数 | 31坪 |
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光熱費 | 11,884円(1ヶ月の平均額) |
詳細 | ・すべての電気使用量 ・オール電化 ・太陽光発電なし |
B様邸
坪数 | 37坪 |
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光熱費 | 14,185円(1ヶ月の平均額) |
詳細 | ・すべての電気使用量 ・オール電化 ・太陽光発電なし |
これらはGハウスで建てていただいた方の実際のデータです。
このような生活が可能な理由は、6畳用エアコン + 熱交換型全館換気システムで全館空調を実現しているからです。
全館空調とは、文字通り家全体の室内空気のよごれをとり、温度を自動的に調節する装置のことです。
通常はかなり高額な全館空調設備を導入しなければならないのですが、弊社の優れた高気密性能(平均C値:0.2㎠/㎡)、高断熱性能(Ua値:0.46 W/㎡K)というハイスペックと科学的根拠に基づく仕様・設計により、最も安価な6畳用エアコンで全館空調を実現しています。
結果的に床暖房も不要で、床面まで20~21℃になります。
Gハウスさんの家は何畳用の
エアコンが何台必要ですか?
さて、冒頭の質問に戻ります。
弊社が家を設計した際に、実際に計算している手法をご紹介します。
数値の計算方法について
条件
冬季の大阪平均気温 | 7℃ |
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冬季の健康に暮らせる室温 | 23℃ |
建物データ
- 2階建て
- 床面積120㎡(間口7.5m×奥行8m)
- 容積390㎥(必要換気量195㎡)
- Ua値:0.46W/㎡K
- C値:0.2㎠/㎡
① 換気による熱損失
換気による熱損失の計算式は以下になります。
比熱 × 比重 × 質量 × 温度差
比熱 | 空気の比熱 = 空気の温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギー = 0.279Wh/kg℃ |
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比重 | 空気の比重1.25kg/㎥(外気温7℃、湿度50%、気圧1010hPaの場合) |
質量 | 換気によって1時間に排出される空気の量=必要換気量390㎡ |
温度差 | 冬季の健康に暮らせる室温23℃-冬季の大阪平均気温7℃ = 16℃ |
換気による熱損失を計算式にすると
比熱 × 比重 × 質量 × 温度差
0.279Wh/kg℃ × 1.25kg/㎥ × 195㎥ × 16℃ = 1088Wh
② 漏気による熱損失
漏気による熱損失の計算式は以下になります。
比熱 × 比重 × 漏気換気量 × 温度差
漏気換気量の算出方法
質量 × 50パスカル時の気密性能 × 周辺環境による数値
質量 | 家全体の空気の量 = 780㎥ |
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50パスカル時の気密性能 | 0.6回/h = C値0.2㎠/㎡ |
周辺環境による数値 | 0.10 |
建物はないが樹木が点在 | 0.07 |
森林や街中に立つ場合 | 0.04 |
漏気換気量の値を算出すると
390㎥ × 0.6 × 0.04 = 10㎥
漏気による熱損失を計算式にすると
比熱 × 比重 × 漏気換気量 × 温度差
0.279Wh/kg℃ × 1.25kg/㎥ × 10㎥ × 16℃ = 56Wh
③ 外皮からの熱損失
必要熱量を計算式にすると
0.46 W/㎡K × 外皮面積321.5㎡ × 温度差16℃ = 2366Wh
熱損失の合計
熱損失の合計を計算すると
(① + ② + ③) = 1088Wh + 56Wh + 2366Wh
= 3510Wh
≒ 3.6kWh
1時間に逃げていく熱損失をエアコンで補うことができれば室温を一定にすることが可能となりますので、足元から天井まですべての部屋が同じ快適室温をキープできるということになります。
このように計算を行いますが、こちらはあくまで一般的な換気システムの場合です。
Gハウスの家では熱交換型全館換気システムによる熱交換があります。
つまり、換気による熱損失がさらに少なくて済みます。
Gハウスの熱交換型換気システムの場合
換気による熱損失の計算式にすると
比熱 × 比重 × 質量 × 温度差
温度差の算出
冬季の健康に暮らせる室温23℃ – 室内給気温度18℃ = 5℃
換気による熱損失は
0.279Wh/kg℃ × 1.25kg/㎥ × 195㎥ × 5℃ = 340Wh
熱損失の合計は
(① + ② + ③) = 340Wh + 56Wh + 2366Wh
= 2762Wh
≒ 2.8kWh
エアコンの必要台数は
気密性能に優れたGハウスの家なら暖房能力2.8kw以上の主に6~8畳用エアコン1台の熱量で十分ということになります。
ただ、エアコン1台だとエアコンから最も遠い所の温度ムラができたり、結果的に1台にかかる負荷が大きくなる可能性が高くなります。
したがって、Gハウスでは最も電気代を安くするために、6畳用エアコン(2.2kW)の2台設置を基本としています。
ということで、本日は「Gハウスの家にエアコンが何台必要なのか?」というテーマで科学的根拠をもとに解説しました。