設計の丹野です。
突然ですが、みなさんのお家の床の素材は何ですか?
フローリング? 畳? 長尺シート(CFシート)? それともカーペット?
それぞれに長所と短所がありますが、もう25年以上の長きに渡って、住宅の
主要な床材は“フローリング”ではないでしょうか。
私の実家は、築40年程度の分譲マンションですが、新築当時リビングダイニングも
個室も、水廻り以外の床材はすべてカーペット敷でした(和室は除く)。
それまで住んでいたのは、古くて日当たりの悪い、薄暗い長屋でしたが、
床材といえば各部屋はすべて畳敷、
水廻りは歩くたびにギシギシ音が鳴る
古めかしい木板か冷たいタイル貼り
(オシャレとは程遠い水色の小さな
モザイクタイルだったような・・・)。
こんな雰囲気・・・。
もちろん当時は和便器でしたが(笑)
実家は決して高級マンションではありませんが、引越した当時は大阪市内でも
まだ大型マンションが少なく、11階という高層階(今では普通ですね)に住むことや、
内装仕様のさまざまな“洋風”の目新しさにテンションが上がった気がします。
「毎日エレベーターに乗れる~~~!」みたいな(*^^)v
そのころを含めてしばらく、床材はカーペット敷の全盛期で、布団敷&座卓の生活から
ベット&ダイニングテーブルの生活に多くの人が移行した時代かもしれません。
もともと、家の中では土足ではなく素足で生活し、椅子やソファより「床でゴロゴロ」
する生活習慣が身についている日本人にとって、機能性とデザイン性の面で、
畳に代わる床材として最適だったのが「カーペット」だったのかもしれませんね。
足触りが温かく、直に寝そべっても適度な柔らかさを感じることができ、色柄も豊富で
洋風の雰囲気が感じられるカーペットは、床材として最適だと子供の私も感じました。
しかし後に、様々なことを理由に、カーペット敷きはすっかり見なくなってしまいました。
当時主流だった敷込みタイプのカーペットの短所として・・・
①食べこぼしなどの汚れが気になる。
②部分的なへたりやほつれの補修が困難
③ダニの発生など衛生面が心配
④取替えに大きな手間と費用がかかる などなど
そしてカーペット時代の短所をカバーし、代わって主流となったのが「フローリング」
です。汚れが染み込みにくく掃除機での掃除が容易、ダニの心配がなく丈夫で長持ち
などが選ばれている理由だと思います。
※取替えの手間と費用はさらにアップすると思いますが・・・。
ただ、カーペットにも様々な種類があります。
←部屋全体を敷き詰める敷き込みタイプや、
←一部分に置くだけのラグマット、
←50センチ角程度の小さなパーツを組合わせて敷く
カーペットタイルなど、生活スタイルや家族構成に
合わせてカーペットを選ぶことも重要です。
最近では、防炎や防ダニ加工、消臭機能など、短所を補った製品も多くありますし、
高級なホテルや店舗など、土足で利用する場所でも問題なく使えるほど、丈夫なものも
あります。
カーペットは、保温性に優れるだけでなく、滑りにくく弾力性があるため、お年寄りや
小さなお子様にも優しい素材です。マンションなどでは、下階への防音効果も高いですし、
ホコリが舞い上がりにくいので、実はアレルギー症状も出にくいともいわれています。
もちろん、日常のお掃除ができていれば・・・ということにはなりますが。
家づくりを考える際には、流行りや固定観念にとらわれず、設計士やコーディネーター
といったプロのアドバイスをしっかり聞きつつ、ご自身の感覚や考えを大切にしながら
進めてくださいね。
家づくり、はじめたくなったら・・・。↓↓↓↓↓↓
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